By: Omar Reyes

弊社のインド教育事業における差別化戦略

「インド市場において日系企業が成功するための要素とは?」の続編です。

最も大事な要素の一つが「Difference = 差別化」であると述べました。 そして、差別化とは下の2つの要素を満たす必要があると考えています。

①競合が提供していない、もしくは非常に少なく、知名度も低い状況であり、

②顧客がその「差別化=違い」に価値を感じるもの

今回は私どもが行う家庭教師派遣事業の中で 如何に差別化を図るつもりなのかについて5つの観点から述べます。

 

▼家庭教師派遣事業の概要

日系企業の駐在員のお子様への受験指導を目的とした家庭教師派遣事業を行います。 講師は難関大学の日本語学科に通うインド人です。

▼インド市場における教育機関比較チャート

インド、デリー・グルガオン地区の企業を5つに分類し、 項目ごとに数値を設定してチャート図を作成しました。

※当数値は弊社が設定した想定の数値です

チャート図J

 ※補足:KUMONは海外では日本語で授業を行うのではなく、現地の人が英語で授業を行います。 その意味で日本語力を0としています。 この図をご覧いただくと、 各社ごとに強みが異なる事が見て取れると思います。  

図3

レベルの区分けは下記をポイントに行いました。

・1は日本語を話せない ・3は日本語を話せるが、ネイティブではない ・5は講師が日本人

講師の日本語レベルは下記の点で重要になります。

✔保護者と意思疎通ができるか?お互いの英語力は十分か?

✔生徒と意思疎通ができるか?

✔国語、小論文の指導ができるか?

 

②組織力

レベルの区分けは下記をポイントに行いました。

・1は個人で指導をしている ・3は組織が講師を主に遠隔で管理している ・5は組織が講師を常に管理、監督している 組織力は下記の点で重要になります。 ✔講師に直接言い辛い事がいえるか?

✔講師に不満がある場合に先生を変えてもらえる体制があるか?

✔受験情報は持っているのか?

✔入学試験合格のための受験勉強の計画や相談に乗ってもらえるか?

 

③サービス

レベルの区分けは下記をポイントに行いました。

・2は日系企業以外です。 インド人と日本人では価値観が大きく違うために日本人が望むサービスを提供するのは難しいと思います。

・5は日系企業です。 お客様との窓口となる担当が日本人であれば日本水準のサービスが提供できると思います。

もしくは、弊社のようにインド人講師に対してマナー研修を継続的に実施している場合、 講師のサービスは日本水準の品質が提供できると思います。

 

④価格

レベルの区分けは、価格差を基準にしています。

日本人経営で講師は日本人だけであれば、人件費が非常に高くなるために価格も上がります。

一方、インド系の個人家庭教師は価格は安いですが、保護者が講師と全てのやり取りを行う必要があります。 また、学習・受験の相談に乗っていただくことは非常に困難です。

付加価値の差が価格に転嫁されています。

 

⑤利便性

レベルの区分けは下記をポイントに行いました。

・3は学習塾への登下校が必要です。 ・5は家庭教師のため登下校する必要がありません

利便性は下記の点で重要になります。

✔塾の登下校は安全か?

✔登下校時に渋滞と重なって移動で時間、と体力を浪費しないか?

✔子どもは学校からの下校後、疲れすぎていないか?勉強に集中できる環境なのか?

✔家族で一緒に過ごす時間が十分に取れるか?

 

▼まとめ

まとめますと、 差別化とは下記の2つの要素を満たすものであると定義しています。

 

①競合が提供していない、もしくは非常に少なく、知名度も低い状況であり、

②顧客がその「差別化=違い」に価値を感じるもの

今回、『日本語レベル、組織力、サービス、価格、利便性』の5つの観点を総合して 差別化が図れていると想定しています。

もちろん、顧客が差別化に価値を感じているかは実行し、 顧客の反応を得ないことには検証することはできません。

事業運営開始は8月を予定していますので、 結果がご報告できるのは年末になるかと思います。

しかしながら、事業が想定通りにいく事はないと考えています。 私自身、前職で多くの新規事業の立ち上げを経験しましたが、 顧客の反応を見て事業を改善していくうちに提案の目的でさえ変化してしまう事が何度もありました。

ドラッカー曰く、「企業の目的は顧客の創造である」。

企業は顧客が求めるものをいかに提供するかに心を砕くべきであり、 自らの理想像を追い求めることに固執してはいけないと思います。

顧客が価値を感じるものは何か?を常に問い続けます。

文責:田中健一

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