インドで起業(法人設立)するには?

インドで起業(法人設立)するには?

こんにちは、CloudLancer代表の中ノ瀬です。

インドで起業する際、大きな壁となるものが2つあります。

①インド法人設立手続きが非常に複雑で時間がかかること
②インドビザの取得に時間がかかること

今後、インドで起業したい!インドに進出したい!という方のために、参考までに上記2点についての情報を共有したいと思います。 今回は①のインド法人設立手続きについて紹介したいと思います。

Businessman Overwhelmed with Paperwork

【本記事の対象となる方】

・インドで起業しようとしている(=企業に属さず、自分でインド法人を設立しようとしている)日本人
・インドに進出(=現地法人を設立)しようとしている日系企業

 

【インド法人設立におけるポイント】
⇒インド法人を設立する際に確認しておくべきことを以下の通りQ&Aで一覧にしました。

 

Q1:外国人(=インド人以外の人)のみでインドで起業する(=インド法人を設立する)ことは可能か?
A:可能です。外国人が法人設立をする場合、国によっては現地の人を取締役に加えなければいけないこともありますが、現在(2013/03/26)のインド会社法によれば外国人だけでもインド法人の設立が可能です。

 

Q2:設立する会社の形態と種類はどれにすべきか?
A:会社の形態はインド現地法人の株式有限会社(company limited by shares)、種類は非公開会社(private company)として設立すべきです。

まず、外国企業がインドに進出する場合、以下の5種類の形態が存在します。
①現地法人(独資子会社、インド側パートナーとの合弁会社)
②駐在員事務所(L.O.)
③支店(B.O.)
④プロジェクトオフィス(P.O.)
⑤有限事業組合(LLP)

このうち、インドで起業するにしても進出するにしても、①現地法人の形態が最も規制が無く、活動しやすいです。言い換えると、わざわざ②~⑤の形態を選択するメリットがあまり存在しません。 ※インドに進出する日系企業の場合、例外的に②~⑤の形態の方がメリットがある場合もありますので、よく調査して下さい。インドで起業する場合は自動的に①現地法人になります。

そして、責任の範囲によっても以下の3つの形態に分かれます。
①株式有限会社(company limited by shares)
⇒構成員の個人責任が、当該構成員が保有する会社の株式の未払い額に限定される。
②保証有限会社(company limited by guarantee)
⇒構成員の個人責任が、当該構成員が会社の清算の際に会社資産に対して出資することを引き受けた額に限定される。
③無限責任会社(unlimited company)
⇒構成員の責任は無限である。

これも特に理由がない場合は、①株式有限会社(company limited by shares) を選択しておくべきです。

 

また、現地法人には以下の2種類が存在します。 

①非公開会社(private company)
⇒最低払込済資本金額は、10万ルピー(約18万円)。発起人が2人以上必要である。原則情報開示の義務はないが、一定条件のもと、「みなし公開会社」と規定される場合は、情報開示の義務がある。
②公開会社(public company)
⇒最低払込済資本金額は、50万ルピー(約90万円)。発起人が7人以上必要である。

これも特に理由がない場合は、①非公開会社(private company) を選択すべきです。 公開会社(public company)として設立すると取締役が7人以上必要になったり、また、インド会社法の厳しい規制が適用されてしまうというデメリットがあります。 (※外国企業がインド現地法人を設立する場合、非公開会社として設立しても、公開会社とみなされて(=”みなし公開会社”)、公開会社の規制が適用されてしまう可能性があります。この点はよく調査しておくことをおすすめします。)

 

Q3:取締役は何人必要か?
A:上記Q2で非公開会社を選択している場合、取締役は2人以上必要になります。公開会社を選択している場合、7人以上必要となります。

Q4:特定の業種等に対する外資の規制はあるか?
A:あります。以下のJETROの記事を参考にして下さい。定款の事業目的を記述する際も注意された方がよいです。http://www.jetro.go.jp/world/asia/in/qa/03/04J-010443

 

Q5:インド法人設立の具体的な手続きは?
A:インド現地法人の設立手続は商号の取得と会社設立証明書の取得の大きく2つのステップに分けられ、さらに法人設立後の手続きも必要となります。各手続きは非常に複雑で時間もかかるため、法人設立代行会社に依頼された方がよいと思います。

1.商号取得までの手続
①仮 DIN(取締役識別番号)の申請・取得
②イン ド企業省 (MCA)ヘの DIN(取締役識別番号)の申請 取得
③DSC(電 子署名証明書)の申請・取得 ④フォーム1Aの 作成と必要書類の公証・アポステイーユ ⑤会社登記局 (ROC)への商号申請・承認

2.会社設立証明書 (COl)の 取得の手続
⑥基本定款 (MOA)と 附属定款 (AOA)の 作成
⑦フォーム1、 フォーム18、フ ォーム32の 作成
⑧必要書類の公証・アポスティーユ ⑨会社登記局 (ROC)へ のフォーム1、18、32と その他必要書類の提出,会社設立証明書 (COI)の 取得

3.現地法人設立後の留意点
⑩銀行口座の開設
⑪資本金の振込み,株券の発行及びイン ド準備銀行への報告
⑫PAN、TANの取得
⑬第 1回 取締役会の開催

 

Q6:法人設立にかかる期間はどのくらいか?
A:3ヶ月~半年は必要です。営業が開始できるまで3ヶ月、口座を開設して資本金を使えるようになるまでに4ヶ月はみておいた方がよいです。

 

Q7:法人設立代行会社にはどのような種類があるか?
A:主に以下の3種類に分けられます。
①インド現地の日系会計事務所
②インド現地の日系コンサルティング会社
③インド現地のローカル会計/法律事務所

どこに依頼するかはそれぞれのメリット・デメリットによって判断すべきです。

法人設立代行会社メリットデメリット
①インド現地の日系会計事務所・日本人にとって信用できる
・日本語だけで会計事務所側とやり取りできる
・求められた書類を提出すれば手続きはほとんど会計事務所側でやってくれる
・価格が非常に高く、100万円前後~数百万はかかる
・あくまで外国人の会計事務所なので、提供される情報が正確でない可能性もある
②インド現地の日系コンサルティング会社・日本語だけで日系コンサルティング側とやり取りできる
・求められた書類を提出すれば手続きはほとんど日系コンサルティング側でやってくれる
・価格が高く、60~80万円はかかる
・あくまで外国人のコンサルティング会社なので、提供される情報が正確でない可能性もある。※特にコンサルティング会社の場合、そもそも会計・法律の知識があるのかよく確認した方がよい
③インド現地のローカル会計/法律事務所・価格が安く、20万~70万ですむ・ほとんどの企業で英語でのやり取りが必要となる
・手続きの一部(特に日本で必要な手続き)をやらなければいけない場合がほとんどで、かなり煩雑な手続きが発生する
・会計/法律事務所によってレベルがかなり異なり、外国人の法人設立についてよく理解していないところも存在する

 

Q8:他に参考になる情報はあるか?
A:あります。以下のサイトの記事や資料も参考にしてみて下さい。

【JETRO】 https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/invest_09/ http://www.jetro.go.jp/world/asia/in/qa/03/04A-001054 http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05001573/05001573_001_BUP_0.pdf

【弁護士によるインド法についてのブログ】
http://lawyerinindia.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/28dscdin_bf38.html

【インドの法人設立について詳細に記述のある本】

 4502045004
インドのビジネス法務Q&A 酒井 大輔

以上、参考になりましたでしょうか。

私たちが実際にインド法人設立手続きを進めていく中で、こういう情報がまとまっていたらいいな、と感じたまとめを今後も作成していく予定です。 私たちはインドで挑戦する日本人を応援します。 インドで起業したい!という方がいればぜひご連絡下さい!

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>